柔道整復師国家試験は年1回、例年3月上旬に実施される。直近の第34回は2026年3月1日に実施され、合格発表は3月26日に行われた。合格発表から4月入職までの期間が極めて短いため、新卒採用を計画する整骨院・接骨院はこの日程を基準に逆算して動く必要がある。本記事では試験の実施体制・日程・合格基準・科目を厚生労働省の公表情報に基づいて整理する。
試験の実施体制
柔道整復師は柔道整復師法に基づく厚生労働大臣免許の国家資格であり、国家試験は厚生労働省の管轄で実施される。試験の実施に関する事務は、指定試験機関である公益財団法人柔道整復研修試験財団が行う(厚生労働省「柔道整復師国家試験の施行」)。受験資格は、指定された養成施設(専門学校・大学等)で3年以上必要な知識・技能を修得することが基本となる。
日程: 例年3月上旬実施・3月下旬発表
第34回試験の実績日程は次のとおり(厚生労働省「柔道整復師国家試験の施行」・「第34回柔道整復師国家試験の合格発表について」)。
項目 | 第34回の実績 |
|---|---|
施行の告示 | 2025年9月1日 |
試験日 | 2026年3月1日(日) |
合格発表 | 2026年3月26日(木)14時 |
試験地 | 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、沖縄県 |
合格発表は厚生労働省ホームページの資格・試験情報ページと、公益財団法人柔道整復研修試験財団のホームページに受験地・受験番号を掲載して行われる。次回(第35回)の日程は、例年どおりであれば秋頃に厚生労働省から告示される。本記事執筆時点で第35回の日程は未発表である。
試験科目と出題形式
試験科目は、解剖学、生理学、運動学、病理学概論、衛生学・公衆衛生学、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復理論及び関係法規である(厚生労働省「柔道整復師国家試験の施行」)。出題は必修問題50問・一般問題200問の計250問で構成される(厚生労働省・第34回合格発表ページ)。
合格基準
第34回の合格基準は次のとおり(厚生労働省「第34回柔道整復師国家試験の合格発表について」)。
- 必修問題: 配点1問1点・全50問中、総点数の80%以上(40点以上)
- 一般問題: 配点1問1点・全200問中、総点数の60%以上(120点以上)
- 必修問題・一般問題の両方の基準を満たした者が合格
合格者数を調整する相対評価ではなく、固定基準の絶対評価である。第34回の合格率は71.5%(受験者4,434人・合格者3,170人)だったが、合格率は年により大きく変動する。過去9年分の推移と採用市場への読み方は柔道整復師国家試験の合格率推移の解説記事で詳しく分析している。
採用側の逆算スケジュール
合格発表(3月下旬)から4月1日入職までは実質1週間程度しかない。このため新卒採用では、内定を合格発表前に出すか後に出すかの判断が最初の分岐点になる。発表後に内定を出す運用は不合格リスクを回避できるが、他院で先に内定を得た学生を逃しやすい。発表前に内定を出す場合は、不合格時の取り扱い(内定の効力・入職時期の繰り下げ等)を書面で明確にしておくことが労務トラブルの予防になる。いずれの場合も、秋の施行告示から試験日・発表日を確認し、説明会や面接をその前年のうちに終える逆算設計が前提となる。


